FOR ELECTRICIANS

制御盤の設置と電源

通常の住宅にはない「Lutron 制御盤」。どこに置き、どこから電源を取り、誰が何を決めるのかをまとめます。電気工事業者の担当は、盤の物理設置と一次側電源の接続、そして配線です。

このページの要点

  • 制御盤は Lutron HomeWorks のプロセッサ・出力モジュールを収納する盤。盤の設計はインテグレーター、物理設置と一次側電源接続は電気工事業者が行う
  • 電源は分電盤からの独立した 100V 回路。回路構成・容量・ブレーカ選定・VVF 仕様は電気設備設計者が決める
  • 設置場所は屋内・常温・換気が取れ、人がアプローチできる場所。最終決定は建築設計者

制御盤とは

制御盤は、Lutron HomeWorks のプロセッサ(システムの中核制御装置)と出力モジュール(各回路の ON/OFF・調光を物理的に実行するモジュール)を収納する盤です。住宅の電気室や納戸などに設置します。

制御盤は次の2つの役割を持ちます。

  • ON/OFF・位相制御・PWM 器具の 100V の経路になる
  • DALI 器具・PWM 器具への信号制御を行う

→ 経路の全体像は 系統の考え方 をご覧ください。

電源:必ず独立回路で供給する

Lutron 制御盤には、必ず独立した 100V 回路を供給します。 他の照明回路・コンセント回路と共用した場合、ノイズや電圧変動の影響で誤動作する可能性があります。

項目 担当
独立回路の必要性の説明・共有 インテグレーター
Lutron 制御盤の機器構成・出力モジュール仕様の提示 インテグレーター
必要回路数・各回路の想定負荷の決定 電気設備設計者
分電盤側の独立回路の設計(回路構成・容量・ブレーカ選定) 電気設備設計者
独立回路の施工 電気工事業者

分電盤 〜 制御盤の配線

  • 分電盤から Lutron 制御盤までの配線ルート設計と VVF 仕様(サイズ・芯数)の判断は、電気設備設計者が行います
  • 実際の VVF 配線施工は電気工事業者が担当します
  • インテグレーターは Lutron 制御盤の機器構成・出力モジュール仕様を提示します。電気設備設計者はこれをもとに、必要回路数・想定負荷・VVF 仕様を決定します

つまり、VVF のサイズや芯数を電気工事業者が独自に判断したり、インテグレーターから直接指定されたりすることはありません。電気設備設計者の VVF 仕様書配線ルート図に従って施工してください。

設置場所の条件

制御盤の設置場所は、重量・発熱・メンテナンス性を考慮して選定されます。

  • 屋内であること
  • 常温であること
  • 換気が取れること
  • 人がアプローチできること(メンテナンスのため)
項目 担当
設置場所の最終決定(意匠・動線・保守性の観点) 建築設計者
制御盤寸法の概算の提示(基本設計段階) インテグレーター
制御盤の機器構成・寸法・設置位置の確定(実施設計段階) インテグレーター
制御盤の物理設置、一次側電源接続 電気工事業者

設置場所は設計段階で決まっていますが、現場で「換気が取れない」「人が入れない納まりになっている」といった点に気づいた場合は、施工前に共有してください。

搬入と設置のタイミング

制御盤の手配・搬入はインテグレーターが行います。搬入日程は施工フェーズで共有・確認する項目の一つです。現場の工程と合わせて、早めに調整してください。→ 工事区分と施工の流れ

システムダウン時の考慮 ― 分電盤の回路分割には理由があります

Lutron システムが動作しない状況(プロセッサ故障時・盤一次側ブレーカ遮断時など)では、分電盤のブレーカ単位でしか照明の ON/OFF ができない状態になります。

このため分電盤の回路分割は、Lutron が使えない状態でも最低限の生活照明を確保できる単位で計画されています。たとえば、1階全室の照明を1つのブレーカに集約すると、Lutron ダウン時に1階全域が同時に点灯・消灯してしまいます。最低でもフロア・ゾーン単位で分割し、寝室系統と共用系統は別ブレーカとするなど、緊急時にも生活が破綻しない分割を、電気設備設計者が分電盤構成に組み込みます。

分電盤の回路分割にはこのような意図があります。現場判断で回路をまとめず、分電盤構成図どおりに施工してください。

プロジェクトごとの仕様について

制御盤の寸法・重量、固定方法、盤内での結線範囲は、プロジェクトごとにインテグレーターが提示する図面・仕様書でご確認ください。

初めての現場でも、着工前にご相談ください。

図面を見て不明な点があれば、施工に入る前にご相談ください。

施工前のご相談